昨日、車で40分くらいかけて、リサイクルショップに行った。
フランスの田舎のリサイクルショップは規模も大きいが、コンセプトもなかなか大胆。
今回のリサイクルショップは、ゴミ収集所で打ち捨てられた状態のいいものを、収集して、ある程度恰好をよくしてから、売っている。
紅葉狩りもかねて、車を走らせ、無音のリサイクルショップで午前中いっぱいを過ごした。解放された野外売り場は、夏のそれとは打って変わって、寒く、広げられている売り物はどれも湿っていた。
こうゆう場所は雑然としているから、なにか廃墟の中に忍び込んだ気分になる。室内はきれいに磨かれて売られているものが多い。室内をうろうろしてから、誰もいない外に出てみると、風が吹き込むトタン屋根の倉庫があった。
ここには、人の手で磨かれていない、ありとあらゆるものが打ち捨てられていた。収集後に、特に売り物にならなそうなものを、そもまま置いているといった雰囲気だ。
いろいろなものが山ずみになっているから、下のものを見たいときは、鉄のかけらや、真鍮の破片をかきわけて、下まで辿り着かなければならない。
手袋を持参するのを、忘れた。でも、この倉庫が楽しくて1時間くらいいろんなものをほじくっていた。その間、倉庫にやってきたのは、子供をつれた女のひとひとりだけだった。
別のルートで紅葉狩りをしながら家にかえって、ほじくりだした真鍮の壁掛け皿を、磨いた。
絵柄がとても気に入った。昔のひとはこうゆうものを、家の壁に飾っていたのか。
農村の暮らしは、絵の題材としてとてもすきだ。あたたかみがあっていい。
さて、水に重曹を入れて、かきまぜる。重曹:水=⒉:1で溶かすそうだが、目分でつくった魔法の液体を歯ブラシにのっけて、こすっていく。
一体どれくらいの汚れが蓄積されているのか。こすればこするほど、黒い液体が。そして同時に真鍮本来の色が浮かび上がってくる。
裏も表も、こすってから、流しにいってさっとぬるま湯で汚れを流す。すぐに乾いた布きれですみずみまでふいた。そうしたら、つるっと光る壁掛け皿になった。