【洋裁独学】海外の古い洋裁本(フランス)

洋裁の基本というのは、学校で学ぶに限る。というひともいるだろう。

洋裁は技術であるから、正しい技術を正しい技術だと知るひとから学ばなければならない。

 

学校がおしえてくれる正しい技術は、正しい上に最先端だ。

そして、服というのは、本来正しくつくられていれば、つくられているほど、その性能を発揮できるものなのかもしれない。

 

だから、最近のユニクロの服はすごいんだなあ。正しくつくられているうえに、その正しさが誰が着ても証明されるのだから。

 

と思っていると、本当に、ユニクロの服をきている人が、このフランスの片田舎にもいた。

 

わたしは、洋裁に関して、なにひとつ学校で学ばなかった上に、当時は、創作に対する情熱のような類のものも特に持ち合わせていなかったので、この洋裁の本当の正しさを追求する姿勢が、もともとなかった。

 

それに、技術というものがいかに、訓練されるべきものなのかも知らなかった。

 

こんな状態で、海外にいながら洋裁を独学をするには、どうすればいいのか。と考えた。学校には行けないし、まずは日本語の書籍をテキストとして買い漁るという手段もあるのだろが、そんなお金の余裕もない。

 

洋裁を

ひとりで

外国語で

限られた書籍の中から

ちゃんと学びたい

 

こんな願望をいだきながら、値段のはらない海外の洋裁古本を駆使して、拙い外国語の理解力を発揮して、地べたをはうように洋裁を学んでいるつもりでいる。

 

それで本当に正しく洋裁が学べるのか?

 

というのは、いつも思っていることだけれど、それは今だにわからない。

 

最初はネットだけで、どれくらい洋裁の独学が可能なのかということにも興味があったし、ネットでは、それはものすごいすばらしいことをたくさん学べたし、これからも学べることは間違いないのだけれど、

 

「なにも知らないひとが洋裁の入り口に立った時」に限っていえば、

 

入り口から分かれている無限にあるルートを行ったり来たりしながらあっちこっちうろうろしたのち、よくわからないけれど、これでいいのかな、という不安を抱えたままま、また入り口に戻ってきた

 

みたいな状況にもなる。ゼロから始めるのには、それなりに系統立った道筋を歩んで行った方が、実りは早く確実だろうし、それに、楽しい。

 

ときどき田舎の古本屋に行って、古い洋裁本を探しまわるけれど、なかなかこの教科書的な洋裁本というのは見つかりにくい。

 

家庭の主婦に向けられた、型紙がついてる薄い冊子や、洋裁ハウツー本みたいなのは高い頻度で目にする。けれど、ネットの豊富な情報で足りる内容がほとんどだ。

 

洋裁学習者にとって、系統的になるべく奥深く学べる本というのは、やはり、学校のテキストになるのだろうか。

 

それから結構な月日がたって、やっと見つけたのが、洋裁百科だった。

この洋裁百科、教科書とハウツー本の中間といったところだろうか。

 

教科書ほど、堅苦しくはなく、けれど、それなりの、教える側の気迫みたいなものが伝わってくる。一巻の冒頭でさっそく、こうゆう、文面に出会う。

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あなたにあった、抱負や目標を持ちましょう。あなたが抱いた最初の情熱を絶やさずに、このメソッドを学んでいくことができるように。

 

メソッドの練習の項目はすべて実践するように努めましょう。あなたにとってそれが、どんなに簡単なようにみえたとしても。

 

1、2週間の間で、2時間~4時間続けて時間をとる日を決めましょう。分散して時間をとるよりも、より継続的な時間の中で行う仕事の方が、向上をもたらします。

 

自分自身の型紙を引く前に、テストを実践しましょう。そして、何度も練習をしましょう。自身でつくったものを批評的に見て、修正しましょう。

 

本の章を飛ばすことは避けましょう。わたしたちのメソッドは、型紙の製図や縫製の過程で起こりえる様々な問題に向き合い、あなたが解決する手段を身に付けることを目的としています。このメソッドはすぐに服を完成させてあなた自身に着てもらうことだけを目的としているのではありません。

 

大事なことは、縫製の知識を身に付け、技術を備えること。

 

より専念すること。あなたの制作したものの仕上がりに気を配りましょう。自分自身に問いかけましょう、「最大限の力を発揮したか?」と。

翌日にもう一度、昨日制作したものを、見返しましょう。

 

こうゆう意気込みに久しく触れていなかったので、新鮮だった。

この本は、真剣にひとりで学ぶ人に向けられた本だということがよく伝わってきた。

 

とはいえ、テストも章も飛ばし放題。

上の指示を全部守って、厳格に洋裁を学ぶだけの、気力と真面目さはないけれど、なかなか長い付き合いになっているこの洋裁百科に出会えたことは、幸運だった。