古着屋でみつけた、超ハイウェストジーンズが気に入ったので
もうひとつ同じものを作ります。
製作のポイント
- 実物から、型紙をうつす
- 一般的な折り伏せ縫いを応用する
実物から型紙をうつす
別の記事で詳しく書いています
折り伏せ縫い応用
一般的な折り伏せ縫い
一般的な折り伏せ縫いの構造をみてみます。
試しに、水色のはぎれと
黄緑色のはぎれを
折り伏せ縫いで縫い合わせました。
表側から見ると、縫い目(ステッチ)が1本だけみえています
これを裏側からみてみます
裏側には、縫い目(ステッチ)が2本みえます
上からみると、このように、
表面には1本しか縫い目が出ないことがわかります。
しかし、裏面には2本縫い目が出ます
折り伏せ縫いの応用
応用といっても、とても簡単です。
表面に2本(縫い目)ステッチがみえるようにしよう、ということだけです。
2本ステッチは表面とし、(一般的にはこちらが裏面)
1本ステッチは裏面とします (一般的にはこちらが表面)
一般的な折り伏せ縫いの裏側を、あえて表面としてしまうのです。
なぜわざわざこんなことするのか
ジーンズのデザインに、この2本ステッチが随所でつかわれているからです。
ハイウェストのジーンズのデザイン
今回つくるハイウェストのジーンズのイメージです
上のジーンズには、折り伏せ縫いが4か所で使われています。
具体的に、折り伏せ縫いをつかうと、どのようなデザインになるかというと、
下のように、折り伏せ縫いが使われている部分には、2本のステッチが表面にみえるようになります
白い点線が、折伏せ縫いを使用した部分です
折り伏せ縫いを使用していない脇は、
下のように1本のステッチが表面にみえます
折り伏せ縫いをつかう4か所
1か所目 股ぐり
オレンジの線が引かれている箇所が、股ぐりです
そして、今回、折り伏せ縫いを使う部分です
股ぐり全部を折り伏せ縫いするわけではありません。
赤い線でなぞったところは、折り伏せ縫いは使いません
赤い線の部分だけ、片倒し始末にして、2本ステッチを入れます
なぜかというと、ジップの直下に位置するこの部分は、折り伏せ縫いにしてしまうと
ミシンで縫うにはとっても縫いにくいからです
2本ステッチを入れるメリット
股ぐりの折り伏せ縫い始末の部分と、片倒し始末にした部分がきれいにつながって、股ぐり全体で、折り伏せ縫い始末をしたようにみえます
2か所目 ベルトライン
オレンジの枠で囲ってある部分が、ベルトです。
ベルトを身頃に縫い付けるときに折り伏せ縫いを使います。
このように、2本のステッチが、ウエスト部分に入ります
3か所目と4か所目 右と左の股下
股下は、ここです
前パンツと後パンツを縫い付けるときに、折り伏せ縫いを使用します
折り伏せ縫いの縫い方
さて、全4か所の折り伏せ縫いの位置を確認できました
あらためて、みてみると、トータルの縫い合わせ部分の半分くらいに、
折り伏せ縫いが使われているのがわかります
今まで折り伏せ縫いを敬遠していた初心者にとって、
こんなに折り伏せ縫いだらけなのも心配でしたが、
下の動画で、練習したら、
少し心配も軽減しました。
この動画をみてみるとわかると思いますが、折り伏せ縫いには4工程あるそうです
しかし、2工程でできちゃうよということを、丁寧におしえてくれています
なので、これからつくるハイウェストのジーンズも
2工程折り伏せ縫いを前提に、縫い代を付けていきたいと思います
ステッチ幅
今回は、1cm幅の2本ステッチが表面にみえるように
折り伏せ縫いをします
【前パンツ】折り伏せ縫いの縫い代
ベルトライン、股下
前パンツの、折伏せ縫いは
ベルトラインと股下です
縫い代は2,2cm
【後パンツ】折り伏せ縫いの縫い代
後パンツの、折り伏せ縫いは
ベルトラインと股下、股ぐりです
【前、後パンツ共通】直線縫いの縫い代
前、後パンツの脇は
ロックミシンかジグザグミシンをかけた後、
1センチの幅で直線縫いをします
前パンツの股ぐりについて
前パンツの股ぐりは、
ジッパーを縫い付ける部分です。
なので、縫い代を1、5cmにしておきます
ベルトの縫い代
ウエストベルトには、ベルトと見返しの2パーツがあります
パンツ本体に縫い付けるのは、ベルトの方です。
縫いつける際には、折り伏せ縫いをつかいます
なので、ベルトの下部だけ、折り伏せ縫い使用の2,2cmの縫い代をつけます
それ以外の部分はすべて縫い代は1cmです
折り伏せ縫いを縫う時に気を付けること
縫い代が倒れる方向
折り伏せ縫いで気を付けなければならないもうひとつの大きなポイントは
縫い合わせるときの
縫い代が倒れる方向
を確認することです
今回のハイウェストのジーンズでは
股下の折り伏せ縫いで
このポイントに注意する必要があります
股下は右足と左足があります
今回は、ジーンズを穿いた時を想定して
みぎ、ひだり、とこのように分けて
ポイントを書いていきます
詳細がはっきりみえるように、上の右、左ズボンを
下のような筒型に置き換えました
前パンツ→水色
後パンツ→黄色
折り伏せ縫いのステッチ→ピンク
折り伏せ縫いの倒れる方向
倒れる方向は
みぎもひだりも
後パンツ側です
右パンツの折り伏せ縫いが倒れる方向
折り伏せ縫いが後ろパンツの方に倒れています
左パンツの折り伏せ縫いが倒れる方向
こちらも、折り伏せ縫いが後ろパンツの方に倒れています
折り伏せ縫いを縫う時は生地の裏表に注意
右パンツの股下2本ステッチ折り伏せ縫い
まず、前パンツと後パンツの裏同士を重ねます(中表ではありません)
巻き込むのは前パンツの左端
後パンツを上にして
前パンツの左端を1.2cm巻き込む
左端を巻き込むというところがポイントです
巻き込んだら、幅1cmで縫います
後パンツを開きます
表に返して
縫い代を後パンツの方に倒します
最後にステッチ幅1cmで2本目のステッチを縫います
脇を縫っって筒状にします
パンツをはいた時に
2本ステッチが股下のラインにくるようになります
左パンツの股下2本ステッチ折り伏せ縫い
右パンツとまったく同じ流れですが、一か所だけ、
違うところがります
まず、前パンツと後パンツの裏同士を重ねます(中表ではありません)
巻き込むのは前パンツの右端
後パンツを上にして
前パンツの右端を1.2cm巻き込む
右端を巻き込むというところが右パンツとは違うところです
後パンツを開きます
表に返して
縫い代を後パンツの方に倒します
最後にステッチ幅1cmで2本目のステッチを縫います
脇を縫っって筒状にします
パンツをはいた時に
2本ステッチが股下のラインにくるようになります
折り伏せ縫いをするときのチェック項目
生地の重ね方
1本ステッチの場合は中表で重ねる
2本ステッチの場合は中裏で重ねる
生地を巻き込むときはどちら側を巻き込むのか
パンツの股下の場合
右パンツ(はいたとき)→後パンツを上にしたて、表パンツの左端を巻き込む
左パンツ(はいたとき)→後パンツを上にしたて、表パンツの右端を巻き込む
Blenderで服作り
今回の3Dジーンズの製作にはBlenderを使用しました
Blenderのいろんな機能を紹介してくれているページの中でも、
今回の服作りにとてもお役立ちだったページを、ピックアップします
Blender 2.8 任意の辺で折り曲げたい | Explanatory Blogja
Blender 配列モディファイアとカーブでステッチ(縫い目)をつくる | –GRAPH 3D
BlenderのUV展開!手動で思い通りにUV展開する方法まとめ | 3DCG暮らし
Blenderでリアルなジーンズパンツを作る - YouTube
「Blender」複数のオブジェクトにマテリアルをコピペする方法 - mizuncoo
【Blender】湾曲・曲げ・せん断する方法 | Blenderの易しい使い方