わたし原型
自分でつくった服を自分で着る
という願望を現実にするには
なによりもまず
自分で自分の体を測って
自分の体形のためだけにつくられた
原型
を用意する必要がある。
ここでは自分だけのという意味合いを込めて、
わたし原型
と呼ぶことにします
わたし原型って、だいたいこんなもんです
というのを先に言葉で説明してみると
自分の体のいろいろな箇所を測って、
その数値をもとにつくられた
自分の体にぴったり張り付く服
ということになるのだろうか…
言葉だと、よくわからないので
後程、出てくる
原型のイラストを
みてください
とにかく
洋裁独学の入り口に立った人がまず
1番最初にやることは
わたし原型をつくること!
わたし原型にしろあなた原型にしろ、
個々人で細かいサイズの違いはあっても、
あなたとわたしの原型が
180度違ったものになるということは、まずない
なぜなら、両者共に人間の体のつくりだからです
3つのわたし原型
では原型がどんな形のものなのかを、
みてみたいと思います
ちなみに、わたしの体を全部おおうわたし原型は
ひとつではなく
全部で3つ必要であるらしい。
その3つというのは
1 体の上部のわたし原型
2 体の下部のわたし原型
3 袖のわたし原型
なのだそうで、
3つの部位のシルエットを反映した
それぞれのわたし原型を用意していくことになります
この3つの原型には、名前がついています
ひとつめのわたし原型は、LE BUSTE (身頃 みごろ)と呼びます
ふたつめはLE PANTALON(パンタロン)と呼びます
みっつめはLA MANCHE(袖 そで)と呼びます
この3つのわたし原型をつくっておけば
劇的な体形の変化がない限り
ずっと、つかっていける
なぜなら、
このわたし原型を出発にして
いろいろなデザインの服を
つくることができるから
言い換えれば、この
わたし原型がないと
自分で着るための
服のどんな型紙をも
つくることができません
わたし原型は
すべてのデザインの土台
ということです
わたし原型が、あれば
もう全身、春夏秋冬、自分で好きな服をつくれちゃう
いってしまえば、
つくっておいてまったく損はない
わたし原型
原型の基準線ってなに?
基準線はなにかを知る前に
原型を理解する上で大前提になる
おやくそく
を紹介してからの方が、
原型の基準線をより明確に理解できる
と思うので
まずそのお約束から
原型を理解する上で大前提になる、おやくそく
わたし原型をつくるためにいっちばん最初に知っておかなければならないこと
自分の体を
真正面
真後ろ
真横
の3角度から
捉える
いきなり、なんだ
ということになるんですが
これ
わたしが洋裁独学をはじめた時に
あえてなのか、当たり前だからなのか
誰も言及してくれなかったことです
余談ですが、体は立体なので
無数の角度から眺めることができます
無数の角度から眺められる体だからこそ
強制的に、体をどこからとらえるかを規定しないと
100人いたら100人が点でばらばらの角度から
体を捉えるという事態が生まれてしまいます
これじゃあ、はなしがすすまない
なので
洋裁の入り口では
体をとらえる角度を3角度に限定します
真正面
真後ろ
真横
さて、今回は
身頃の基準線
はどこか、をみていきます
身頃は
前身頃
後身頃
の
2パーツ
に分かれます
なぜ分かれるかというのは
ちょっと長くなる話らしいので
現時点では
身頃はとにかく
前と後ろの
2パーツ
と頭に叩き込んでおくのが
無難かと思います
ここでは、
前身頃
後身頃に
にさりげなく引いてある
これらの3本の線に
注目します
この3本が
基準線
と呼ばれていて
わたし原型を製図するときに
絶対に必要な線
なんです
じゃあ、どうして絶対に必要なのか
それはこの3本の線が
体に無理やり当てはめた仮想線を表しているから
この仮想線
は、リアルな体に、
直接引くことから
はじまります
先ほどの
真正面、真後ろ、真横からの写真に
仮想線を
引いてみます
真正面の3本の仮想線
この仮想線をそのまま前身頃のわたし原型に
書き込むと
赤線と緑線の配当が
下のようになります
真後ろの3本の仮想線
この仮想線をそのまま後身頃のわたし原型に
書き込むと
赤線と緑線の配当が
はこのようになります
今回は
前、後身頃の
3本の仮想線をみてきました
これが、俗にいう
3本の縦の基準線
になります
仮想の縦線があるんだったら、
仮想の横線だってあるんじゃない
ということを思ったひとがいたら、正解です
身頃の仮想の横線は合計、5本あります
次回はその5本について
詳しくみていきたいと思います